- ヒトパピローマウイルス(HPV)ひとぱぴろーまうぃるす(えいちぴーぶい)
- 性感染症を引き起こす病原体の一種。子宮頸がんや、尖圭コンジローマの原因菌として知られる。
解説
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、性感染症の病原体の中では知名度の低い部類だが、その危険性はHIVや梅毒スピロヘータに優るとも劣らない。なぜなら、このウイルスは日本で年間約3000人の死者を出している、子宮頸がんの主要な発生原だからだ。
そのうえ、このウイルスは性交以外(手で陰部や肛門に触るなど)でも人に伝染るという、高い感染力まで持っている。つまり、コンドームの予防効果に(他の多くの性感染症の場合ほど)期待できないという、たいへん恐ろしい感染症なのである。
また、HPVは、尖圭コンジローマという、陰部や口唇などに大きなイボを発生させる性病の原因でもある。こちらは子宮頸がんのような命の危険や痛みはなく、イボも除去可能だが、完治不可能でいつ再発するかわからないという、かなり厄介な病気だ。
前述のとおり、HPVの感染はコンドームだけでは防ぎきれないので、男女問わず(パートナーのいる方は特に)HPVワクチンを接種したほうがよい。
欧米諸国と比べ、日本はHPVへの危機意識が低く、子宮頸がんのリスクがある女性でさえ、ワクチン接種率はわずか1.9%ほど(2019年時点)である。おそらく、男性の接種率はそれよりはるかに低いだろう。
しつこいようだが、子宮頸がんは死に至る病である。女性は接種費用は全額補助される(2023年時点)ので、ぜひともHPVの予防接種を受けていただきたい。
男性の場合は全額自己負担の摂取となるが…パートナーを子宮がんにしてしまう危険性を考慮すれば安いものではないだろうか? コンジローマにもならずにすむし、ここは自腹を切って、可及的速やかにワクチンを打っておいてほしい。
用例
「マジ? HPVってコンドームで防げないのかよ。全額自己負担でもワクチン打っとこうかな…」
「HPVのワクチンならもう打ったよ。子宮頸がんが超怖いし、コンジローマも嫌だしね〜」
関連する大人のおもちゃ
関連用語
13347人中、9891人の方が、参考になったと評価しています。